■青森県写真集■
<王余魚沢小学校> 青森県青森市浪岡 王余魚沢 2008年 6月 1日撮影
王余魚沢と書いて「かれいざわ」と読む。
青森市街から青森空港を過ぎ、分水嶺を津軽平野側に降りるところに王余魚沢の山里がある。
2006年3月に閉校となった王余魚沢小学校の校舎・校庭と周辺農地を活用しようとNPOが動き出した。
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県道27号線から急な階段を上ると王余魚沢小学校。
山間の斜面に生み出された校庭。
雪囲いのままの学舎。
山間に立つ学舎。
山の中のプール。
ハルジオン。ツルアジサイ。
フジ。ミズキ。
タンポポ。
2008年5月15日 毎日新聞地方版の記事
学舎訪ねて:旧青森市立王余魚沢小 廃校に息吹、取り戻せ /青森
◇市から借り受け、フェアやイベント…NPO、新たな試み
 小中学校の統廃合が相次ぎ、廃校となった校舎の活用方法が課題となっているなか、青森市内のNPOが新たな試みを始めた。04年4月に休校、06年3月に閉校となった青森市浪岡王余魚沢(かれいざわ)の旧市立王余魚沢小学校を市から借り受け、夏休み子どもフェアや音楽イベントなどに生かす取り組みだ。廃校状況を調べている県教育庁学校施設課は「NPOが活用するのは県内では珍しい」といい、子供たちの歓声が消えた校舎に息吹を取り戻す一つのモデルとして注目されそうだ。【後藤豪】
◇思い出残り、地元も歓迎
 「王余魚沢小学校閉校のしおり」によると、同小は1895年10月に浪岡尋常高等小学校王余魚沢分教場として発足。1948年3月に浪岡町立王余魚沢小として独立し、59年4月には児童数が89人にまで達した。しかし徐々に減り、2004年の休校時には4人だけだった。
 校舎は廃校後の06年8月から青森市浪岡事務所の普通財産となったが活用方法はなく、市は早ければ09年度に解体しようと地元町内会から既に了承を得ていた。ところが今年3月下旬、青森市のNPO法人「あおもりNPOサポートセンター」から廃校活用の提案があり、市が「貸さない理由はない。ずっと活動を展開してほしい」と快諾した。
 同センターは青森、弘前両市のどちらからも人を呼べる地の利に着目し、新たな地域コミュニティーをつくる拠点にしようと考えている。
 プロジェクト期間は今年5月1日〜来年1月末の9カ月間で、賃貸料は約4万円。インストラクターを同行して子どもに木登りを体験させたり、夏祭りでバーベキューやカラオケパーティーを開くことなどを考えているが、具体的な計画は地域住民と話し合って決める。
 世帯数67、人口176人(今年3月末現在)の小さな集落からは、歓迎の声が上がっている。旧校舎近くに住むリンゴ農家の男性(71)は「壊されたら寂しくなっちゃう。『使う』と手を挙げてくれる人がいれば歓迎だ」と喜んでいた。
 同センターの小山内誠・副理事長(60)は「学校は地域の人たちとともにあるもの。廃校だったらこんな使い方があるというのを示していきたい」と意気込んでいる。
 閉校後、一度も使われることのなかった学校が生まれ変わろうとしている。
  ◇   ◇
 なくなってもいつまでも心の中で生き続ける母校。県内で廃校になった学舎(まなびや)のいまを随時、リポートします。
毎日新聞 2008年5月15日 地方版
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